ネマリンミオパチー 息子の病気

息子の病気


僕の第3子である息子の病気がわかったのは生後3カ月になろうという日のことでした。


生まれてすぐ一過性多呼吸の診断でNICUに入院となりました。
一過性のものだからいつかはよくなるだろうと日々を過ごしていましたが、一方で、
心室中隔欠損という心臓の壁が生まれつき欠損している病気(先天性心疾患の中では最も高頻度)、
先天性内反足という生まれつき足が内側に向いてしまう病気

も見つかり、当初から何かしらの遺伝子異常や染色体異常の存在も頭をかすめましたが、これらを同時に来す疾患はあまりないことから、少し不安もありつつも、たまたま合併したのだろうと半ば楽観的に考えていました。

しかし、次第に
鼻から空気を送らなくてはいけないほどの呼吸障害、
自分の力ではミルクを飲みこむことができないほどの嚥下障害、
病的とはっきり言えるほどではなくともどことなくか弱さを感じさせる四肢の運動障害
が顕著になっていったのでした。

ここまでくるとやはり、原因を調べなくてはいけなくなり、とはいえ、どの疾患の臨床像にも当てはまらないことから、診断の補助目的に網羅的な遺伝子検査を行いました。

その結果、ネマリンミオパチーに特異的な遺伝子変異を認め、診断に至りました。

この文章を書いている今は診断からおよそ3週間ほどしか経っていません。そして、息子は生まれてからまだ一度も家に帰ってきていません。
これまでの間、僕と妻は混乱の中、葛藤し、将来を案じて落ち込む日と、それでも頑張ろうと前向きになる日を交互に繰り返しました。
おそらくは、これがわが子の病気を受け入れるまでの長いプロセスの初期のものを経験していると思います。
色々調べていく中で、この病気の前では現在の医学が無力であり、新生児発症という重症病型でもあることから、息子のこれからが決して簡単でないこともわかりました。
それでも、僕らは親である以上、今できる最善を尽くしたいと強く思っています。


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